お世話になります。パソコンに不慣れで中高齢な私です。

脳卒中(脳出血)発症から3年が経過しました

この3年間、再発率が高い脳卒中(脳出血)を発症したことにビクビクしながら再発予防に取り組んできましたが、現在までのところ予防はできています。

そこで、この3年間を振り返り、これからも再発予防を継続するための私なりの取り組みについて整理してみました。

 

 




 

 

脳出血の再発率

国立循環器病センターのホームページによると、脳卒中(脳出血)の再発率は意外に高いことがわかります。

福岡県久山町の疫学研究データによると、「年間再発率は約5%、つまり、1年間で、20人に1人の患者さんが脳卒中を再発するといわれています」…

何とも高い再発率で驚くばかりです!

年に5%の患者さんが再発するということは、20年間で全員再発するという驚く数値です。

49歳で脳卒中(脳出血)を再発した私は69歳までに再発してしまうことになり、本当に恐ろしい数値です。

再発すると障害の程度が大きくなることは皆さまご存知のことと思いますから、是非とも防ぎたい再発だと思います。

▼脳卒中の再発率は年間約5%という高い値が説明されています。※国立循環器病研究センターのホームページから引用

私が取り組んでいる再発予防策

さて、この3年間再発してないことからすると、現在の再発予防策をこのまま気を緩めることなく継続すれば再発しないのではないか…

と単純に思ってしまうのですが、加齢とともにリスクファクターは増加するので、再発を抑え込むことは簡単なことではないと承知しています。

ただ、再発予防策に取り組むことなく時が過ぎるのを待つもの嫌な気がします。

そこで、海外のエビデンスなど参考にしながら、自分に合った再発予防策を今後も検討したいと考えてます。

※持病等で個人ごとに再発予防策が異なると思いますので、私個人の再発予防策というご理解をしていただくと幸いです。

脳出血発症した瞬間を振り返ってみると…

私が脳出血(左被殻出血)を発症した原因は何かというと、ハッキリとした原因はよくわからないというのが正直なところです。

血管奇形や脳動脈瘤などのリスクファクターはありませんでしたし、定期健康診断で血圧の値は若干高かったものの、治療対象とはならないレベルでした。

脳出血の原因がはっきりとしないと、その後の対策が取れないのではないかとは思うのですが、どうやら現代医学ではどうしようもないことも多いらしいのです。

3年前、私が脳出血を発症したその瞬間を振り返りますと、8月の暑い日の夕方、自宅の部屋で電話で熱く議論をしていた最中に左被殻から出血をしたということになります。

その日の午前中は普通に職場で仕事をし、昼過ぎ帰宅してからエアコンの効いた部屋でパソコンを操作しながら電話で議論。

水分補給は忘れていたので、脱水症状とまではいかないにしても、かなり水分不足の状態であったことは否めません。

また、熱く議論していた最中でしたので、一時的に血圧の値は相当に高かったと思います。

パソコンを操作し電話で熱く議論していると、途端に頭がズン!と一回のショック。

「あれ、何だろう… この感覚初めてだな…」

と思った瞬間、マウスを持っていた右手がスルリと机の下へ落ちてしまったのです。

「げ!!手が上がらない…何だこれ?」

何が起きたかわからず立ち上がってみると、右足の膝が内側に入り込むような感じで体全体が斜めになり、それを防ごうとしてバタバタと立ったまま足音をさせてしまいました。

私がバタバタしていると、たまたま側にいた息子(医療者)がその様子を見て…

「脳血管だから救急車呼ぶ!」

と言い119番。

これが私の脳出血発症のその瞬間でした。

そのような私の脳出血ですが、多数の医師に尋ねてもはっきりとした原因は不明と言われます。

ただ、全員の医師から、時的な高血圧が出血の原因になったことは違いないので、やはり高血圧が原因と考えても良いかもしれない」ということを言われているので、やはり、高血圧が原因だったというまとめをしています。

血圧の厳格管理

そのような経緯から、私の再発予防の要として、血圧の厳格管理があります。

血圧管理手帳には、脳血管障害患者の家庭血圧は「135/85mmHg未満」と記載されており、かかりつけ医もこの値を一つの基準として血圧管理をしています。

しかし、個人的に脳出血の原因が一時的な高血圧だったにしても、高血圧が悪かった…

と考えてほぼ間違いないと考え、血圧管理手帳に記載されている目標血圧値が、「こんなに高い値でいいのだろうか…」と疑問を持つようになったのです。

そこで、国内外のエビデンス(科学的根拠のあるもの)を調べて見たところ、再発予防を目的とする目標血圧値が意外にも低いことがわかったのです。

これは私にとっては衝撃的なことで、脳出血発症後の入院していたリハビリ病院での血圧管理値よりも圧倒的に低い値…

それ以降、かかりつけ医と脳神経医に相談の上、降圧剤を使用した血圧の厳格管理をするようになりました。

具体的な厳格管理の血圧値は、「110/75mmHg未満」を目標にしています。

どのように血圧を下げているかといえば、服用する降圧剤の量を増やしています。

私の降圧剤の服用量(1日分)

アダラート  CR20mg(2錠)

ニューロタン 40mg(1錠)

ニューロタン 20mg(1錠)

※この他に、急な血圧上昇(緊張した時など)時にはさらに追加服用します。

厳格管理の血圧値を目標に設定することで、家庭血圧は目標値以下に抑えることが可能となりました。

しかし、仕事中など緊張を強いられる場面においては、20〜30mg以上は普通に上昇することもあるので、降圧剤の追加服用でコントロールしています。

一方、血圧を下げすることのデメリットとしては、一般的には、ふらつきなど指摘されていますが、今のところ体感する副作用はありませんので、この点、問題はありません。

ただ、血圧を下げることの対策として、水分補給と毎日の有酸素運動は欠かさず取り組んでいます。

運動

高血圧が禁忌の私にとって、有酸素運動の効能は、循環器系の機能改善と適正体重の維持・ストレスの発散など良いことずくめです。

有酸素運動の効能については、今更という感もあるくらい取り組んでおられる皆様が多い現状ですが、私の場合、脳卒中(脳出血)発症後、毎日の夕食後に30分程度家族とともにウォーキングをしています。

ちなみにある日のデータをiPhoneアプリで確認してみると、

距離3.13km

アクティブカロリー106カロリー

トータルカロリー148カロリー

上昇した高度14M

合計時間31分

平均心拍数108BPM

平均ペース10分9秒/km

といった具合です。

酷暑期については、装着しているウエストバックの中に小さいペットボトルを所持し、水分補給をしながら歩いています。

ウォーキング終了後に血圧を測定すると、10%程度血圧が低下していますから、有酸素運動が血圧低下に与える影響は確かにあるようです。

睡眠

脳卒中(脳出血)発症前の睡眠時間は、短い時で5時間など現在と比較して極端に短かったと思います。

睡眠時間が短いと、カテコラミンというホルモン物質が出現し、これが血圧上昇に繋がる働きをすることは指摘されていますので、気づかないうちに血圧が上昇していたということではないでしょうか。

現在は、入眠剤(ベルソムラ20mg)を使用しながら7時間程度の睡眠時間を確保できています。

本来ならば入眠剤を使用しなくても7時間程度睡眠時間を確保できれば良いと思うのですが、仕事のストレスなどを原因として寝付けない、眠れないという状況を避けるため服用を継続しています。

入眠剤の副作用も当然にありますが、服用しなくて睡眠時間が確保できない場合のデメリットと比較して総合的に服用した方がメリットが大きいと考え、服用を継続しています。

食事(減塩)

やはり、減塩は最大の取り組みですね。

医療機関からは、1日6グラム以下と指導されていますので、その実現に向け、家族手作りの食事で「超減塩」を継続しています。

塩分量が少ない場合は、1日5グラム以下を達成できているのではないかと思うくらいの減塩です。

塩分量が少ないと味の点で如何なものかというご指摘を受けますが、慣れてしまえばなんてことはありません。

例えば、サラダなどはドレッシング類は一切かけなくて食するイメージです。

焼肉も肉を焼いただけ

そんな食事ですが、減塩の効能については運動とともに納得している私ですので、今後も一生継続することになりそうです。

リハビリ

現在は、回復期病院などのリハビリ病院には通院していません(通院は不要ということを言われています)。

しかし、手足の運動機能の維持向上を図るためには、毎日の運動(リハビリ)は欠かせないと理解しています。

リハビリ病院を退院する際に担当作業療法士の先生から、「手足を積極的に使うよう心がけて下さい」と言われたことは今でも忘れません。

先生によると、例えばパソコンの操作はブラインドタッチをすることで、全部の指が運動するので、リハビリ的な効果は十分期待できることのことでした。

また、指の運動をすることで、血流が良くなり、浮腫も軽減するとのこと…

良いことづくめの運動と理解してます。

現在、毎日の生活の中では、パソコン操作を一定時間すること(ブログ作成は良いリハビリです)、ロッカーの扉を開ける際には、麻痺側の手を使うなど日常的な生活のシーンで麻痺側を使用しています。

気を緩めると無意識的に健常側の手足が動きますので、意識的に麻痺側を使っています。

これは、今後も継続ですね。

ストレスの対処

社会生活を営む上で、ストレスを完全に無くすことなど不可能ですし、逆に、全くストレスがない状態というのも健康的には疑問がつくという話を聞いたことがあります。

避けられないストレスと適度な距離を保ち上手く付き合っていく…

これが大切な気がしてなりません。

ストレスが大きくなって継続してしまうと、自律神経が興奮し血圧が上昇します。

また、血液の中に血栓ができやすくなる環境にもなってしまいますから、脳卒中(脳出血と脳梗塞)のリスクが上昇してしまいます。

したがいまして、ストレスの影響を少しでも軽減したいと考え、現在次のことを実践しています。

深呼吸(特に口をすぼめてユックリと息を吐く)をする

水分を多めに摂取する

降圧剤を多めに服用する基本の用量に屯用を上乗せする)。

入眠剤を基本の用量に上乗せすることを考え、必要であれば1.5〜2倍の用量を服用し十分な睡眠を確保する

ブログ作成や旅行計画など、他に集中できる自分が好きなことをし気分を変える

これらの実践を心がけています。

最近はストレスとの付き合いも少しは上手くなってきましたので、このまま継続すれば良いのではないかと考えています。

高次脳機能の維持向上

現在までのところ、高次脳機能障害はありませんが、加齢とともに進行する認知機能の低下は避けられませんので、高次脳機能の低下スピードを少しでも遅くしたい…

できれば、現状維持や向上をしていきたいと思うところです。

身体の機能障害については、リハビリテーションを真剣に取り組むことでステージ1〜6へ回復した経験を踏まえ考えてみると、高次脳機能についても脳を強化することで良い影響があるのではないかと考えるようになったのです。

そこで、脳卒中(脳出血)発症前から取り組んでいた社会保険労務士試験の受験、ブログなど、脳の強化に繋がる可能性があることを継続しています。

科学的根拠(エビデンス)を確認してはいませんが、脳の強化(脳を使うこと)でリハビリ的な効果があるのではと信じている次第です。

社会生活

過去、職場や家庭内で…

「脳卒中(脳出血、脳梗塞)を発症した身体なので、発症前のような活動はしない方が良い」

ということを言われたりもしました。

確かに、大きな病気をしてしまった身体ではあるので、そのようなことにも一定の根拠があるという理解はしています。

しかし、主治医など医療者から禁忌とされている事項を除いては、積極的に社会活動をすることの方が身体には良いのではないかと反論的な考えを持っています。

したいことをせず、家から出ない生活が続くことは、身体的精神的に良いこととは思いませんし、現在の障害の程度が悪くなる可能性もあり、メリットを感じることはできません。

ただ、常に再発の危険性を考慮しておかなければならないので、無茶や無理なことはできないと承知しています。

したがいまして、無茶や無理なことを避ける(つまり再発予防を最優先にする)考え方を忘れることがなければ、充実した人生になるのではないかと考えるようになりました。

ボランティア活動なども無理のない範囲であれば問題ないでしょう。

そのような一定の範囲で社会活動に取り組むことは人生を有意義にすることになると思います。

その他の注意点

注意点は上記以外は特にないのですが、上述した取り組みを継続できるかどうか

これが一番のポイントになるかと思います。

継続は力なり…ですね!

 

 

▶︎「でなおし」ブログの健康・医療まとめ記事もご覧ください!

 

 

 

 

まとめ

ブログ作成も脳の強化(高次脳機能維持向上)と手指の運動で、脳と身体の両面のリハビリ効果があると信じています。

また、ブログ記事を作成することで私の考えが整理され、思い込みや取違いなど解決されることも多々あり、この点のメリットは大きいと感じています。

脳卒中(脳出血)発症から4年目に突入しましたので、これからも再発予防に取り組んでいきたいと思っています。