お世話になります。パソコンに不慣れで中高齢な私です。

以前から、がん治療に関わることは興味があったので、この本を購入してみました。

最近、がん放置療法を勧める医師の著書に大きな反響がありますが、このがん放置治療に対する批判も当該本の中でされています。

医療者でない私でも読みやすい本でした。

良いと思った点

医療者以外の一般人に分かりやすい平易な表現

平易な表現は、一般の読者に対してとても強いメッセージを与えるものと思います。

表現は極めて冷静ですが、がん治療に関して、また、一般の読者に対して、これだけは知っておいて欲しい、これだけは理解しておいて欲しいという思いが伝わってきます。

2014年の国立がん研究センターの統計によると、国民の二人に一人ががんを罹患すると指摘。

このことは、自分ががんにならないと思っていても(実際にがんを罹患しないとしても)、家族の誰かはがんを罹患するということです。

つまり、がん治療に関しては、誰もが避けて通りことはできない他人事ではないということです。

この点、著者の大場先生は、説得力のある具体的で平易な表現で読者に訴えてきます。

がんは避けられない病気だけに、基本的知識や治療に臨む考え方を整理するにはとても有益な情報だと思いました。

科学的根拠(エビデンス)に基づいた説得力のある内容

医学を語る上でとても大切なことが、科学的根拠(医学の世界で「エビデンス」と言います)に基づいた治療です。

エビデンスはランダム比較試験という客観的な試験に基づいて明らかな有意差が確認できた治療法が認められ、標準治療として承認されることになります。

何もがん治療に限らないことですが、 一般に治療法というものは基本的にエビデンスがあるもの理解して良いようです。

著者の大場先生は、エビデンスに基づいた説明をされている点でも十分に説得力があるものとなっています。

外科と腫瘍内科医の二面を持った医師

米国では、腫瘍内科医しか抗がん剤などの化学療法を施行することができませんから、特別な知識と技術ほか必要なことが理解できます。

最近、日本でも腫瘍内科医が誕生してきましたが、米国のように、腫瘍内科医しか抗がん剤治療などの化学療法が施行できないとなれば…

腫瘍内科医の人数を考慮すると、全国の病院数より少なくなるのではないでしょうか…

そんな責任重大、かつ、これからも求められる腫瘍内科医です。

著者の大場先生は、外科出身でありながらも腫瘍内科医である点で、がん治療全般をカバーする優秀な医師と思いました。

将来、私ががんを罹患した場合は、大場先生にセカンドオピニオンをお願いしたいと本気で思いました。

その他

K医師が勧める「がん放置療法のすすめ」に対する警笛

K医師が勧める「がん放置治療のすすめ」…

これは、大変問題があると私自身思います。

この治療法が、上述の「エビデンス」を経由しているかといえば、そうではありません。

エビデンスなくして放置を勧めることは本当に問題と考えます。

本の中で、著者の大場先生は厳しく指摘しています。

ぜひ、多くの方が一読され、考えられることが大切な気がしてなりません。

まとめ

一気に読み終えた一冊でした。

心臓病と脳出血を患っている私は、三大成人病のうち既に二つを発症していることになります。

私ががんを発症すると三大成人病を総なめしてしまいますから、ここは何とか、がん予防と早期発見に努め、二病息災で健康に留意していきたいと思います。

健康について考えさせられた良い一冊でした。